基礎知識

採用業務でのChatGPT活用方法|Gemini・Claudeとの違いと5つの場面での使い方

採用業務でのChatGPT活用方法|Gemini・Claudeとの違いと5つの場面での使い方

「ChatGPTを採用の仕事に使ってみたいけれど、どこから手をつければいいのか分からない」
「応募者の情報を入力しても大丈夫なのか不安」

ChatGPTで作業を効率化できる話を最近よく耳にするけど、実際の採用業務でどのように扱えば良いか分からないといった方も多いのではないでしょうか。

使う場面と任せない線引きを先に決めておけば、ChatGPTは採用担当者の心強い相棒になります。

この記事では、ChatGPTを使い始める前に決めておくことと、求人票・スカウト・面接準備などでの使い方を解説します。指示文の例や最初の1週間の進め方、GeminiやClaudeとの違いまで、中小企業の採用担当者向けに分かりやすくまとめています。

「ChatGPTを採用にどう取り入れればいいかわからない」「採用の進め方から一緒に整理してほしい」という方は、ぜひいぬのてにお任せください。

いぬのての採用支援サービスKANMOのCTA

※本記事に記載されている料金、補助金、制度などの情報は、2026年10月時点のものです。最新の情報については各サービスの公式サイトや関係機関にご確認ください。

ChatGPTは採用業務のどこで使えるのか

ChatGPTは、OpenAIが提供する対話型のAIサービスです。依頼を文章で入力すると、文章で答えを返してくれます。採用の仕事では、求人票やメールなど「文章を書く作業」のたたき台づくりに向いています。

この記事で扱うのは、人がChatGPTに1回ずつ指示を出して下書きを作る使い方です。作業を自分で進めるAIエージェントについては、こちらの記事で解説しています。

AIエージェントとは?採用で任せやすい業務5選|チャットAIとの違いと注意点

採用の現場ではすでにどれくらい使われているか

採用管理システムを提供するHERPが2026年4月に発表した調査では、採用業務に関わる326人に、AIをどのくらい使っているかを聞いています。対象は採用担当者・人事責任者・経営者・現場社員です。

採用業務でAIを「頻繁に利用している」と答えたのは31.0%、「時々利用している」は32.2%でした。合わせて6割以上が、ふだんの採用業務でAIを使っています。

出典:株式会社HERP「AI時代の転職・採用に関するアンケート調査(2026年)」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000030340.html

どんな業務に使われているかは、同じHERPが2025年8月に発表した調査(回答者181人)が参考になります。対象は経営者・人事責任者・採用担当者で、生成AIの活用状況を聞いています。生成AIとは、文章や画像などを新しく作り出すAIのことです。

活用している業務は、求人票の作成・ブラッシュアップが80.1%、スカウト文面の作成が77.3%です。文章づくりが上位を占めています。使われているツールはChatGPTが78.7%で最も多く、Gemini(Googleの対話型AI)が75.2%で続きます。

出典:株式会社HERP「企業の採用活動における生成AI活用の実態調査(2025年)」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000103.000030340.html

回答者は181人と326人なので、すべての企業に当てはまる数字ではありません。また、AIの進歩はめまぐるしく、状況はこれからも変わっていきます。それでも、文章づくりの作業で生成AIが広く使われていることは参考になります。

GeminiやClaudeでも同じように使える

ChatGPTと同じ種類のAIサービスには、GoogleのGeminiや、AnthropicのClaudeもあります。どれも、文章で依頼すると文章で答えを返してくれる点は共通しています。

この記事で紹介する使い方や指示文の例は、GeminiやClaudeでもほぼそのまま使えます。すでに社内で使っているサービスがあれば、無理にChatGPTへ乗り換える必要はありません。この記事では、利用者が多いChatGPTを例に説明します。

3つのサービスの違いが出やすいのは、料金と、入力した内容の扱いです。くわしくは、次の章の「使うAIとプランを決める」で整理します。

ChatGPTが得意なこと、苦手なこと

ChatGPTが得意なのは、材料をもとに文章のたたき台を作ることです。一方で、書いた内容が事実かどうかは保証してくれません。得意なことと苦手なことを整理すると、次のとおりです。

  • 得意:求人票・メール・質問案など、文章のたたき台を作る
  • 得意:同じ内容を、読み手や媒体に合わせて書き分ける
  • 苦手:給与や勤務条件など、書いた内容が正しいかを確かめる
  • 苦手:候補者の合否や評価を決める

ChatGPTは、事実と違う内容をもっともらしく書くことがあります。これをハルシネーションと呼びます。読みやすい文章ほど誤りに気づきにくいので、注意が必要です。GeminiやClaudeでも同じことが起こります。

現場の実感としても、ChatGPTの下書きをそのまま使える場面はほとんどありません。条件を並べるような短い部分は、問題なく使えます。しかし文章になると、表現が不自然だったり、こちらの意図と違ったりすることが多いのです。

だからこそ「下書きはChatGPT、確認と最終判断は人」という分担を前提にしておきましょう。目で読んで直す時間を、最初から作業の予定に組み込んでおくと慌てずに済みます。

生成AIを採用に使うメリットと注意点は、こちらの記事でまとめています。

採用活動に生成AIを使うメリット・デメリット|導入前に知りたい注意点

ChatGPTを採用で使い始める前に決める3つのこと

いきなり求人票を書かせる前に、決めておきたいことが3つあります。プラン、学習に使われない設定、応募者の個人情報の扱いです。最初に決めておけば、あとから使い方を巻き戻す必要がなくなります。

1. 使うAIとプランを決める

ChatGPTには、無料のプランといくつかの有料プランがあります。2026年10月時点の主なプランと月額は次のとおりです。料金は米ドル表記です。

プラン月額(米ドル表記)位置づけ
Free0ドル無料のプラン。ふだんの文章のやり取りは上限なく使えるが、ファイルの読み込みや画像生成には上限がある
Go8ドル低価格の有料プラン。ファイルの読み込みや画像生成の上限が無料版より高い
Plus20ドル個人向けの有料プラン。使える機能と上限がさらに広がる
Pro100ドル・200ドル・500ドル多く使う人向けの上位プラン
Business1ユーザーあたり25ドル(年払いなら20ドル)。2ユーザーからチーム向け。業務データは学習に使われない

料金は国や通貨、支払い方法によって変わることがあります。契約する前に、公式サイトの料金ページで最新の金額を確認してください。

無料版と有料版のどちらにするかは、どんな使い方をするかで決めるのが現実的です。求人票やメールの下書きを作る程度なら、無料版でも十分に試せます。

一方、求人票のPDFや応募状況の表を読み込ませて使う場面が増えると、無料版の上限に届きやすくなります。まずは無料版で求人票1本を試し、ファイルを扱う作業が増えてきたら有料プランへの切り替えを検討しましょう。

社内の複数人で使うなら、Businessプランも候補になります。業務データが学習に使われない点が、個人向けのプランとの大きな違いです。

GeminiやClaudeにも、無料のプランと有料のプランがあります。2026年10月時点の主なプランは次のとおりです。いずれも、このほかに多く使う人向けの上位プランがあります。

サービスプラン月額位置づけ
Gemini無料0円個人のGoogleアカウントで使える無料のプラン
GeminiGoogle AI Plus725円利用の上限が無料版の2倍
GeminiGoogle AI Pro2,900円利用の上限が無料版の4倍。上位のモデルが使える
ClaudeFree0ドル無料のプラン。利用量に上限がある
ClaudePro20ドル(年払いなら17ドル)個人向けの有料プラン
ClaudeTeam1ユーザーあたり25ドル(年払いなら20ドル)。2ユーザーからチーム向け。入力した内容は既定で学習に使われない

Gmailやドキュメントなど、Googleのサービスを会社のアカウント(Google Workspace)で使っているなら、Geminiも有力な候補です。会社のアカウントで使うGeminiは、入力した内容が管理者の許可なくAIの学習に使われることはありません。

どのサービスを選ぶか迷ったら、同じ指示文を無料版で試し、出てきた下書きを見比べてみましょう。社内で使うサービスを1つに決めておくと、指示文の共有やルールづくりが楽になります。

2. 入力した内容が学習に使われない設定を確認する

ChatGPTに入力した会話は、設定によってはAIの性能を上げるため(モデルの改善)に使われることがあります。社内の情報を入力する前に、この設定を確認しておきましょう。

個人向けのプランでは、次の手順で会話をモデルの改善に使わないよう切り替えられます。

  1. 画面のアカウントメニューから「設定」を開く
  2. 「データコントロール」を選ぶ
  3. 「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにする

オフにしたあとの新しい会話は、学習に使われなくなります。ただし、回答に「よい」「よくない」の評価を送ると、その会話全体が学習に使われることがあります。設定をオフにしたら、評価のボタンは押さないようにしましょう。

GeminiやClaudeにも、同じような設定があります。項目の名前や場所は更新で変わることがあるため、実際の画面で確かめながら進めてください。

  • Gemini:「Geminiアプリ アクティビティ」の「アクティビティの保存」をオフにする
  • Claude:設定のプライバシーの項目で、モデルの改善に使う設定をオフにする

ClaudeのFree・Proは、自分でオフにしないと会話が学習に使われる設定です。使い始める前に確認しておきましょう。

ChatGPTのBusinessプランやClaudeのTeamプランは、入力した内容が既定で学習に使われない設定になっています。ただし、学習に使われない設定にしたからといって、何を入力してもよいわけではありません。次に紹介する個人情報の線引きと、セットで考えましょう。

3. 応募者の個人情報を入力するか決める

一番注意したいのが、応募者の個人情報です。個人情報保護委員会は、生成AIサービスに個人情報を入力する場合、利用目的の範囲内かを十分に確認するよう求めています。

本人の同意なく入力した個人データが回答以外の目的で扱われると、個人情報保護法に違反する可能性があるとも注意しています。そのため、入力したデータが機械学習に使われないことを確かめるよう呼びかけています。

出典:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等(2023年)」
https://www.ppc.go.jp/files/pdf/230602_alert_generative_AI_service.pdf

採用支援の現場でも、AIに詳しくない会社には「応募者の個人情報をチャットに入力しない」と最初にお伝えしています。履歴書や面接メモを貼る前に、次の流れで判断しましょう。

まず、入力したい内容に応募者の個人情報が含まれるかを確認します。含まれる場合は、氏名や連絡先を伏せて、経歴の要点などに置き換えられるかを考えます。置き換えられないなら入力しません。

応募者の情報をChatGPTに入力してよいか判断するフロー図

判断に迷ったら、入力しないほうを選ぶのが安全です。住所・電話番号・メールアドレス・生年月日も、氏名と同じように伏せておきましょう。氏名を「Aさん」のように置き換えても、文章づくりには十分役立ちます。

採用フェーズ別のChatGPTの使い方

準備ができたら、採用の流れに沿って使っていきましょう。ここでは、求人票から内定者フォローまでの5つの場面を順に紹介します。紹介する指示文は、GeminiやClaudeに入力しても使えます。

どの場面でも、ChatGPTに任せるのは下書きまでです。条件の確認や合否の判断、候補者への送信は人が行います。

採用の5つの場面でChatGPTと人の役割分担を示した図

求人票を書く・見直す

求人票は、ChatGPTが力を発揮しやすい場面です。社内でふだん使っている言葉のままの求人票を、求職者に伝わる言葉に直してもらうと効果が見えやすくなります。

たとえば「OJTあり」「多能工」のような言葉は、業界の外の人には伝わりにくいものです。仕事内容のメモを渡して、未経験の人にも分かる表現に書き換えてもらいましょう。指示文の例は次のとおりです。

中小企業の求人票を書き直してください。
読み手:同じ業界で働いた経験がない20〜30代の求職者
目的:仕事内容が具体的にイメージできるようにする
条件:社内用語は言い換える。メモにない待遇や数字は書かない
出力:仕事内容の欄を400字程度で
メモ:(ここに仕事内容のメモを貼る)

出てきた下書きは、給与・勤務時間・勤務地などの条件を、元の資料と1行ずつ突き合わせてください。条件を並べた部分は、事実を確かめればそのまま使えることが多いです。

一方、仕事の魅力を伝える文章は、表現が不自然だったり意図とずれたりしがちです。自社の言葉に直す前提で、目で読んで確かめましょう。

ChatGPTで求人票を作る手順は、こちらの記事で詳しく解説しています。

ChatGPTで求人票を作成する方法|プロンプト設計のコツと注意点

スカウト文面のたたき台を作る

スカウトとは、求人媒体のデータベースなどで見つけた候補者に、企業から直接メッセージを送る方法です。1通ずつ文面を考えるのは手間がかかるため、ChatGPTの出番が多い作業です。

ポイントは、候補者のプロフィールをそのまま貼らないことです。氏名や勤務先は伏せ、「法人営業の経験5年」のように経歴の要点だけを伝えます。指示文の例は次のとおりです。

次の候補者に送るスカウト文の下書きを作ってください。
候補者の経歴の要点:(例:法人営業の経験5年、チームリーダーの経験あり)
声をかけた理由:(自社が候補者のどの経験に注目したか)
自社の求人:(職種と仕事内容の要点)
条件:300字以内。どの会社にも当てはまる褒め言葉は使わない

声をかけた理由は、必ず人が書き足しましょう。ここがあいまいなままだと、どの会社から届いても同じに見える文面になります。仕上げた文面を送信するのも人の役割です。

先ほどのHERPの2026年の調査では、求職者が企業への志望度が上がる瞬間として最も多く挙げたのが「自分の経歴に基づいた、定型文ではない丁寧なメッセージをくれた時」(58.6%)でした。

スカウトの返信率を上げる文面の作り方は、こちらの記事が参考になります。

ChatGPTでスカウトの返信率を上げる方法|メッセージ設計術を解説

「スカウト文を1通ずつ見直す時間がない」「送る相手の選び方や返信率に悩んでいる」という方は、ぜひいぬのてにお任せください。

いぬのてのスカウト代行サービスのCTA

面接の質問と評価の観点を準備する

面接の前に、質問のリストと評価の観点(何を見て評価するか)をそろえておくと、面接官ごとの評価のばらつきを抑えられます。ChatGPTには、この準備のたたき台を頼めます。

頼むときは、職種と確かめたい力を具体的に伝えるのがコツです。たとえば「営業職の面接で、顧客との関係づくりの力を確かめる質問を5つ。それぞれ確認したいことも添えて」のように依頼します。

ただし、評価の基準そのものは自社で決めましょう。ChatGPTの案は一般的な内容になりやすいため、自社で活躍している社員の特徴と照らし合わせて選びます。合否の判断も、面接官が行います。

質問案の中に、応募者の能力や適性と関係のない質問が混ざっていないかも、人の目で確認してください。

面接の質問リストの作り方は、こちらの記事で紹介しています。

ChatGPTで面接質問リストを作る方法|設計のコツとプロンプト例

応募者への連絡文・日程調整のメールを作る

応募のお礼や面接日程の案内、前日のリマインドなど、定型の連絡もChatGPTに向いています。場面ごとのひな形をまとめて作っておけば、毎回一から考える手間が減ります。指示文の例は次のとおりです。

応募者に送るメールのひな形を3つ作ってください。
1. 応募へのお礼と、書類選考の結果を伝える時期の案内
2. 一次面接の日程候補を3つ示すメール
3. 面接前日のリマインド
条件:丁寧だが堅すぎない文面にする。日時・氏名・場所は( )の空欄にする

空欄を埋めて送るのは人の仕事です。宛先や日時を間違えると、候補者の信頼を損ないます。送信する前に必ず読み直してください。

内定者フォローの連絡文を考える

内定から入社までの間は、候補者が不安を感じやすい期間です。連絡が途切れないよう、ChatGPTに連絡文のたたき台を作ってもらいましょう。

たとえば「内定承諾のお礼と入社までの予定を伝えるメール」や「入社1か月前に職場の様子を伝えるメッセージ」などです。会社の雰囲気や配属先の情報は、人が具体的に書き足します。

気持ちに関わるやり取りほど、定型文のままでは冷たい印象になりがちです。送る前に、自分の言葉で一言添えましょう。

内定フォローの文面づくりは、こちらの記事で詳しく解説しています。

ChatGPTで内定フォローメッセージを作る方法|辞退を防ぐ文面のコツ

ChatGPTから思い通りの文章を引き出す指示文の作り方

ChatGPTへの指示文は、プロンプトとも呼ばれます。同じ依頼でも、伝え方しだいで出てくる文章の質は大きく変わります。

指示文の基本の型(目的・材料・条件・出力の形)

指示文には、次の4つを入れるとずれにくくなります。

  • 目的:何のための文章か(例:未経験者からの応募を増やしたい)
  • 材料:もとにする情報(例:仕事内容のメモ、社員の声)
  • 条件:守ってほしいこと(例:メモにない待遇を書かない、社内用語を使わない)
  • 出力の形:長さや形式(例:400字程度、箇条書きで3つ)

特に大切なのが条件です。「材料にないことは書かない」と一言入れておくと、事実と違う内容が紛れ込むのを防ぎやすくなります。

業務別の指示文の例は、こちらの記事にまとめています。

採用担当者向けChatGPTプロンプト集30選|業務別にすぐ使える

1回で終わらせず、直しながら仕上げる

ChatGPTとのやり取りは、1回で完成させようとしないのがコツです。まず目的と材料を伝え、出てきた下書きに直してほしい点を伝えます。書き直した案が意図に近づくまで繰り返し、最後に人が条件と事実を確認して使います。

ChatGPTの下書きを往復しながら仕上げる流れの図

「もっと良くして」のようなあいまいな頼み方では、どこを直せばよいか伝わりません。「2段落目が堅いので、話しかけるような表現にして」のように、場所と直し方を具体的に伝えましょう。

毎回同じ条件を書くのが手間に感じたら、ChatGPTのカスタム指示(あらかじめ伝えておく前提条件)を使う方法もあります。GeminiやClaudeにも、自社の情報や前提を登録しておける機能があります。

生成AIに自社情報を覚えさせる方法|ChatGPT・Gemini・Claudeの設定と記入例

ChatGPTを採用に使うときにありがちな失敗と対策

ChatGPTを採用に使い始めたときに、つまずきやすいポイントがあります。代表的な3つと対策を紹介します。

事実や条件をそのまま信じてしまう

ChatGPTは、材料にない給与や福利厚生をもっともらしく書き足すことがあります。文章が整っているほど、誤りは見落とされがちです。

対策は、条件と数字を元の資料と1つずつ照らし合わせることです。求人票なら、給与・勤務時間・休日・勤務地は必ず人が確認しましょう。

どの会社にも当てはまる文章になる

渡す材料が少ないと、ChatGPTは「アットホームな職場」「成長できる環境」のような言葉で文章を埋めがちです。どの会社にも当てはまる言葉は、求職者の記憶に残りません。

対策は、材料を具体的にすることです。社員の1日の流れや、実際にあった仕事のエピソードを渡すと、自社らしい文章に近づきます。仕上げに、自社でふだん使う言葉に言い換えてください。

合否の判断まで任せてしまう

応募書類を貼り付けて「この人を採用したほうがよいか」と聞くのは避けましょう。個人情報の問題に加えて、なぜその結論になったのかを人が説明しにくくなります。

求職者の側も、AIだけで合否を決められることには抵抗があります。HERPの2026年の調査では、75%以上の求職者が、AIの判断だけで合否が決まることに「抵抗がある」と答えています。

ChatGPTに頼めるのは、面接の質問案や評価の観点の整理までです。合否は、面接官が自分の目で見て決めましょう。最近は応募者が生成AIで応募書類を書くこともあるため、書類の見方もあわせて見直しておくと安心です。

生成AIで書かれた応募書類の見極め方|書類選考を見直す5つのポイント

「下書きを仕上げる時間が取れない」「求人票を含めた採用の進め方をプロに相談したい」という方は、ぜひいぬのてにお任せください。

いぬのての採用支援サービスKANMOのCTA

最初の1週間でやること(求人票1本の書き換えから)

いきなりすべての場面で使おうとすると、確認が追いつかなくなります。まずは求人票1本から始め、1週間かけて慣れていきましょう。

  1. 1日目:使うAIとプランを決め、入力した内容が学習に使われない設定かを確認する
  2. 2日目:「応募者の個人情報は入力しない」など、社内のルールを決めて共有する
  3. 3日目:今ある求人票を1本選び、仕事内容の欄の書き換えを頼む
  4. 4日目:下書きを読んで条件と表現を直し、直した点を指示文に足してもう一度頼む
  5. 5日目:仕上げた文章をほかの社員にも読んでもらい、使った指示文をメモに残す

求人票で手応えをつかんだら、スカウト文や面接準備に広げていきましょう。作業を自分で進めるAIエージェントに任せるのは、そのあとで十分です。

次の段階として、AIに作業ごと任せる方法はこちらの記事で解説しています。

AIエージェントで採用業務を自動化する方法|Claude・ChatGPT・Geminiの比較と始め方

ChatGPTの採用活用でよくある質問

無料版でも採用の作業に使えますか?

使えます。求人票やメールの下書きのように、文章のやり取りが中心の作業なら無料版で試せます。

ただし、ファイルの読み込みや画像生成には、無料版だと上限があります。資料を読み込ませる作業が増えてきたら、有料プランへの切り替えを検討しましょう。社内の複数人で使うなら、業務データが学習に使われないBusinessプランも候補です。

ChatGPT・Gemini・Claudeのどれを使えばいいですか?

採用の文章づくりなら、どれを選んでも使い方の考え方は同じです。社内でGoogleのサービスを使っているならGeminiのように、ふだんの仕事の道具に合わせて選ぶと続けやすくなります。

迷ったら、同じ指示文をそれぞれの無料版に入力し、下書きを見比べてみましょう。大切なのは、使うサービスを社内で1つに決め、学習の設定と個人情報のルールをそろえることです。

応募者の履歴書をそのまま入力してもよいですか?

おすすめしません。履歴書には、氏名や連絡先をはじめ多くの個人情報が含まれます。

文章づくりに必要なのは、経歴の要点だけのことがほとんどです。氏名や連絡先を伏せ、要点に置き換えてから入力しましょう。社内で扱いを決めていない段階では、入力しないのが安全です。

入力した内容が学習に使われないようにするには?

ChatGPTの個人向けのプランでは、「設定」の「データコントロール」で「すべての人のためにモデルを改善する」をオフにします。項目の名前や場所は変わることがあるので、実際の画面で確認してください。

Businessプランは、業務データが学習に使われません。ただし、学習に使われない設定でも、応募者の個人情報を入力してよいかは別に判断が必要です。

まとめ

ChatGPTは、採用業務の文章づくりを支えてくれる道具です。この記事の要点を整理します。

  • ChatGPTが得意なのは文章のたたき台づくり。事実の確認と合否の判断は人が行う
  • 使い始める前に、使うAIとプラン・学習に使われない設定・個人情報の扱いの3つを決める
  • 求人票・スカウト・面接準備・応募者への連絡・内定者フォローの5つの場面で下書きに使える
  • 指示文には目的・材料・条件・出力の形を入れ、直しながら仕上げる。GeminiやClaudeでも同じ考え方で使える
  • 下書きはそのまま使わず、必ず目で読んで確認する

まず最初にやることは、今ある求人票を1本選び、仕事内容の欄をChatGPTに書き換えてもらうことです。元の求人票と見比べると、ChatGPTに任せられる部分と人が直す部分が見えてきます。

「採用マーケティングをもっと体系的に学びたい」「自社の採用課題を一緒に整理してほしい」という方は、ぜひいぬのてにお任せください。

いぬのての採用支援サービスKANMOのCTA

いぬのて田村
この記事の監修者

いぬのて田村

採用課題をWEBマーケティングで解決するいぬのて代表。
動物全般が好き。
常に挑戦することを楽しんでいます🐶