【2026年4月第4週】採用マーケティング関連 最新情報まとめ
2026年4月第4週(4月18日〜24日)の採用マーケティング関連ニュースをまとめました。
今週は、オンボーディングの重要性を突きつけるデータが相次いで公開されました。採用して終わりではなく、採用後の体験設計こそが今や採用マーケティングの核心になっているといっても過言ではありません。
中途採用においても、五月病による転職など、在籍者の離脱リスクが顕在化しています。
WEBマーケティング領域ではGemini in Chromeの日本展開など、AIの日常化がさらに加速。採用広報・コンテンツ制作の文脈でも無視できない動きが続いています。
- 1.新卒採用関連のTOPICS
- 2.中途採用関連のTOPICS
- AI時代の採用でも、求職者・企業双方が「人間の対話」を最重視
- 人事評価の約4割が「不満あり」。納得感を生む評価制度の条件
- 転職活動の情報収集、20代は企業公式サイトを最重視
- 五月病で転職した人が2割、GWをまたぐ離職リスクに備える
- 25〜34歳の約半数がクォーターライフクライシス、生成AIに悩みを相談する時代
- ミドルシニア活性化の鍵は「不安解消」ではなく「将来像の具体化」
- 副業会社員の過半数が起業を検討、3年以内が3人に1人
- 睡眠6時間未満の正社員が4人に1人、仕事パフォーマンスにも影響
- 職場で傷ついた経験を持つ約7割がパフォーマンス低下、回復に必要なのは傾聴
- リーダー志向の強い人に「ダークトライアド」の特性が共通する傾向
- 3.WEBマーケティングに関連するTOPICS
- まとめ
1.新卒採用関連のTOPICS
入社初日から転職を検討する新卒が77.5%、「辞める前提」が新常識に
2026年新卒社員111名への調査で、入社初日時点で転職を検討していた割合が77.5%に達し、フリーランスを検討する割合も72.1%と判明。「辞める前提」のキャリア観が新常識となりつつある。
調査したN数が少なめなので一概には言えませんが、間違ってもいなさそうというのが所感です。「入社前からキャリアチェンジを展望している」人もいるとは思いますが、個人的には「不安を抱えて入社して、想像より割る印象が勝った」「期待と希望を抱いて入社したがギャップを感じた」という人も多いのではないかと思います。これらを避けるには、入社前のミスマッチ解消や入社後のこまめなフォローアップが必要です。

入社2週間で定着イメージを持てない中小企業の新卒が約4割
2026年新卒社員調査で、中小企業に入社した新卒の約4割が、入社わずか2週間の時点で3年以上勤め続けるイメージを持てていないことが判明した。
上の記事と合わせると、入社直後の2週間が重要という1つの解が見つかります。大企業に比べてオンボーディングに割けるリソースが限られる中小企業こそ、入社初期の体験設計を仕組み化する必要があります。特に中小企業は、ようやく獲得した人材が早期離職してしまっては相当な痛手になるはず。配属先に丸投げなんてのはもってのほかで、意図的に「続けたい」と思わせる施策を組み込んでいくことが求められます。

新入社員の7割超が「社内情報の所在不明」で自信喪失
新入社員の7割以上が社内情報の在り処がわからず自信を失っていることが判明。情報環境の未整備がオンボーディング不全と早期離職リスクに直結するとされる。
「聞きにくい」「何がどこにあるかわからない」——この状態が新入社員の自己効力感を著しく低下させることに。情報環境の整備は地味に見えて、実は離職防止における最重要施策のひとつです。社内全体の問題として経営層を巻き込んで動くべき領域だと思います。

就活生が仕事選びで重視するのは「収入」より「自己成長」と「やりがい」
就活生が仕事選びにおいて収入よりも自己成長ややりがいを重視する傾向が明らかに。働くことへの期待と不安が交錯する就活生のリアルな意識が浮かぶ。
別の週のニュース記事で取り扱いましたが、今の若手の価値観は「ワークライフバランスと収入高いのは当たり前」。そのうえで「成長を求めている」ということを理解してこの調査は読むべきです。なので採用広報としての情報発信の最適解は、高めの給与と充実した福利厚生の提示に加え、社員インタビューなどでワークライフバランスや成長のエピソードを語るといったものです。すべてをまかなうことができない企業は、それぞれを可能な限り高い水準になるよう調整しましょう。

2026年新入社員の期待1位は「成長」 給与より学びを選ぶ世代の実態
2026年度新入社員調査で、入社に向けた期待の1位は「色々なことを学び成長したい」が65.5%。「給料がもらえる」59.9%を上回り、成長志向の強さが鮮明に。
上の大学3年生調査と同様の傾向が、実際の入社後にも続いていることが確認できます。「成長」への期待は入社前後で一貫しており、この期待値に応えられる環境を整えているかどうかが定着率に直結するといっても過言ではありません。

「一人ランチ派」上司 vs「交流したい」若手。職場ランチの世代ギャップ
職場ランチの最新事情調査で、上司世代は一人での昼食を好む一方、若手社員は職場での交流を求める傾向が明らかに。新生活期に職場文化のギャップが浮き彫りとなった。
個人的なイメージは逆だったので意外ですね。おそらくは入社数年目の若手はこの傾向にあり、段々と一人の時間を求めるようになるのではないかと思います。若手の離職防止策としては、この「交流したい意欲」を有効活用していきたいところですが、一方で上司の意思も尊重する必要があります。両サイドがストレスない範疇で定期的な交流を企画するのが良さそうです。

2.中途採用関連のTOPICS
AI時代の採用でも、求職者・企業双方が「人間の対話」を最重視
AIを活用して転職活動や採用業務を行う時代においても、求職者と採用担当者の双方が最終的に重視するのは「人間同士の対話」であることが明らかに。
いくら業務や作業がAIに代替されるとしても、結局人による最終判断の必要性はなくならないと感じます。採用のような人による判断を多く求められる活動は、AIで代替する場面が少ない方が、求職者の印象は良くなるかもしれません。一方で、公平性などAIの特性を評価する人もいるため、適度にAIに頼りながら、重要な場面は人が判断するといった適材適所な使い分けをするのが良さそうです。

人事評価の約4割が「不満あり」。納得感を生む評価制度の条件
中小企業に勤めるビジネスパーソン調査で、約4割が人事評価に不満を持つと判明。納得感を左右する要因をデータで分析し、評価制度の改善ポイントを提示。
評価制度の透明化は離職防止と採用力強化の両面で重要です。形式的な評価制度の設置や1on1を行うだけでは、何の効果も得られません。まずは定期的な従業員サーベイを行うことで意見や不満を抽出する仕組みを作り、評価制度などの改善に取り組むのが良いでしょう。

転職活動の情報収集、20代は企業公式サイトを最重視
転職活動における情報収集源に世代差があることが判明。20代は企業公式サイトを最も重視しており、採用広報において自社サイトの質が若手採用の鍵を握る。
いぬのて(当サイトの運営元)は採用支援をする際に、まず「HP」や「採用サイト」を整備することを勧めています。このデータの通り、求職者はどこで接触しようとも、必ず企業サイトを検索してチェックするもの。応募や入社に踏み切るに足りる情報を置くことが必須です。

五月病で転職した人が2割、GWをまたぐ離職リスクに備える
2026年のGW休暇は平均5.8日間。約5人に1人が五月病を経験したことが判明。五月病を経験した人の約2割がそれを理由に転職していたことも明らかになった。
GW明けの1〜2週間は転職意向が高まりやすい時期であり、採用強化と離職防止の両方に注力する必要があるタイミングです。上司からの一声、サーベイの実施、相談窓口の周知——小さな施策でも早期のケアが機能します。

25〜34歳の約半数がクォーターライフクライシス、生成AIに悩みを相談する時代
25〜34歳正社員の約半数がクォーターライフクライシスの状態にあると判明。悩みの内容は「十分に稼げていない」が最多で、4割以上が生成AIに人生の悩みを相談したことがある。
生成AIに相談しているということは、人には相談しづらく、自分だけで抱えている人も多いのではないかと思います。一方で「信頼できる人から定期的に話を聞いてもらう」ことが多く求められているので、これを利用しない手はありません。実のある1on1やメンター制度、キャリアプランの提示など、フォロー体制の構築が必要です。

ミドルシニア活性化の鍵は「不安解消」ではなく「将来像の具体化」
ミドルシニア層の活性化に必要なのは漠然とした不安の解消ではなく、具体的な将来のキャリアイメージの構築であることが判明。
実はミドルシニア層も将来に不安を抱えているということです。若手のフォローに目が行きがちですが、5年、10年のスパンで見ればミドルシニアの存在は重要です。「定年後をどう生きるか」という漠然とした不安に寄り添うだけでなく、具体的なキャリアパスを描いてもらうよう促し、フォローすることが求められます。

副業会社員の過半数が起業を検討、3年以内が3人に1人
副業中の会社員の半数超が将来的に起業を検討。そのうち3人に1人以上が3年以内の起業を想定していることが明らかになった。
未だ副業禁止にしている企業も少なくありませんが、以前よりだいぶ副業に対する価値観が変わったと感じます。一部の人にとっては、副業は起業への助走期間であること。これを踏まえた従業員との関係構築が必要になってきています。副業採用は短期的な戦力補充ではなく、優秀な人材との長期的な接点の維持と考えるべきです。

睡眠6時間未満の正社員が4人に1人、仕事パフォーマンスにも影響
正社員の約4人に1人が推奨睡眠時間に満たない状態であることが判明。約6割が睡眠は仕事の成果や円滑な人間関係に大切と認識している。
睡眠時間がパフォーマンスに影響するのは誰もがわかっていることなのに、ビジネスになるとそれを軽視しがちなんですよね。睡眠に関連づけた福利厚生制度を設けている会社はすでにありますが、「健康経営」や「ワークライフバランス」を訴求するなら、この睡眠時間に着目するのも良いと思います。

職場で傷ついた経験を持つ約7割がパフォーマンス低下、回復に必要なのは傾聴
職場での傷つき経験者の約7割がパフォーマンス低下を経験。雇用形態を問わず、回復には第三者による傾聴が有効であることが示された。
メンタルの状態は仕事のパフォーマンスにダイレクトに響くものです。「誰かに話を聞いてもらう」というシンプルな手段が回復に有効らしいですが、一般的な1on1のタイミングでは遅すぎます。メンター制度や部署や社内全体で気に掛ける文化をつくり、何かあったらすぐにフォローする体制を構築することが、離職防止につながります。

リーダー志向の強い人に「ダークトライアド」の特性が共通する傾向
米イリノイ大学らの研究で、自らリーダーになりたがる人には自己愛・マキャベリズム・サイコパシーからなる「ダークトライアド」の特性が共通する傾向があることが判明した。
「ダークトライアド」とは、他者への共感性が低く、自己利益のために周囲を操作する特徴があり、職場や恋愛において人間関係のトラブルを引き起こしやすい「扱いにくい人」を理解する概念。「リーダーになりたい人」は必ずしも「チームに良い影響をもたらすリーダー」ではないという視点です。意欲のある人をリーダーに置くというシンプルな設計ではなく、適切な見極めが重要になります。

3.WEBマーケティングに関連するTOPICS
ChromeのサイドパネルにGeminiが統合、日本でも提供開始
GoogleのAIアシスタント「Gemini in Chrome」が2026年4月21日に日本を含むアジア太平洋7カ国で提供開始。複数タブの横断要約やGmail・カレンダー連携、画像生成などがブラウザ上で完結可能になった。
複数タブを行き来する手間がなくなり業務の効率化がかなり進みます。個人的にGeminiは文章生成にはあまり向かない印象なので、質問と画像生成で多用しそうです。特に求職者にとっては、求人を見てからの情報収集が1つのタブで完結し、就活にかける時間が短くなります。その分、企業は企業名などの指名検索でしっかり求職者が欲しい情報、または魅力に感じる情報が出てくるようにコンテンツの充実化を図る必要があるでしょう。

YouTubeモバイルに「タイムスタンプ共有」機能追加、エンゲージメントに活用
YouTubeのモバイルアプリに、動画の特定シーンを指定して共有できるタイムスタンプ共有機能が追加。視聴者の離脱を防ぎ、特定シーンへの誘導でエンゲージメント向上が期待される。
動画のピンポイントなタイミングのシェアがより簡単に。長尺動画のハイライトシーンを切り取って送付できるため、求人情報やスカウトなどで活用できそうです。

Instagramが「Instants」をリリース、SNS採用広報の文脈でも要チェック
Metaが写真を撮ったままフィルターなしで共有し24時間で消える独立アプリ「Instants」をスペイン・イタリアでリリース。BeReal的な非加工共有体験を提供し、Snapchatへの対抗を明確にした。
新機能であると飛びつくには待ったがかかります。企業がSNSを運用するには炎上対策が必須。企画から投稿までのフローはしっかりルール化して行うのがオススメです。確認を飛ばした発信はリスクが大きいので、明確なルールを決めて行うか、手を出さないでおくのが良いかと思います。

まとめ
今週のニュースを振り返ると、採用活動の戦場は「入社前」から「入社後」へと明確にシフトしているという一言に集約できます。入社初日に転職を考え、2週間で定着イメージを失い、社内情報の所在がわからず自信をなくす——これが2026年の新卒入社の実態です。採用広報で訴求したメッセージが入社後に裏切られるような環境が続く限り、どれだけ採用予算を積んでも「ざる」に水を注ぐことになります。
中途採用においては、評価・五月病・副業と、在籍者の離職リスクを高める要因が重なっている時期でもあります。採用担当者には「採って終わり」ではなく、入社後のエンゲージメント維持に関与していく姿勢が求められています。
WEBマーケティング領域では、Gemini in Chromeの日本展開に代表されるように、AIの「日常化」が着実に進んでいます。採用広報のコンテンツ制作・競合分析・情報収集のあらゆる場面でAIをどう活用するかを、日々アップデートし続けることが今の採用担当者には必要な姿勢だと感じます。
いぬのて田村
採用課題をWEBマーケティングで解決するいぬのて代表。
動物全般が好き。
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