【2026年4月第3週】採用マーケティング関連 最新情報まとめ
2026年4月第3週(4月14日〜20日)の採用マーケティング関連ニュースをまとめました。
新卒採用では、27卒の内々定率が50%台に突入し、早期化・長期化が同時進行。28卒の就活意識も早くも浮き彫りになっています。仕事とプライベートの両立を望みながらも、20代のうちは仕事を優先したいという矛盾を抱えた学生像が鮮明になりました。
中途採用では、正社員の4割超が「静かな退職」状態にあることが判明し、転職者の3人に1人が入社を後悔するという厳しいデータも。社内コミュニケーションの認識ギャップ、出社回帰の実態など、組織の土台を揺るがすテーマが重なった週でした。
WEBマーケティングでは、Claude Opus 4.7のリリースやOpenAI Codexの大幅進化、GoogleのAI Max移行とDSA廃止など、AIツールの進化が一気に加速。採用広報担当者にとっても無視できない動きが相次いでいます。
全体を通じて見えてくるのは、採用・定着・情報発信のすべてにおいて「実態との一致」を問われる時代が本格到来しているということ。今週のトピックを参考に、自社の取り組みをアップデートしてみてください。
1.新卒採用関連のTOPICS
27卒の働き方意識、20代は仕事優先も長時間労働は拒否
27卒学生の約6割が「20代のうちはプライベートより仕事を重視したい」と回答。一方で許容できる残業時間は週1〜5時間が最多で、4人に1人が「70歳以上まで働き続けなければならない」と感じている。
仕事に前向きな姿勢は持ちながらも、長時間労働は望まないという、一見矛盾した意識が浮き彫りになっています。「成長」の対価には「長時間労働」や「汗を流す努力」が必要という考えは、もはや前時代的なのかもしれません。「成長」と「無理のない働き方」の両立をサポートする企業が人材を獲得し、アップデートできない企業は淘汰されていきそうです。

新入社員の初任給、7割超が家族へのプレゼントに使う
2026年度の新入社員を対象にした調査で、初任給の使い道1位は「親や家族へのプレゼント」で74.9%。入社の決め手として給与水準を重視する割合も6割超に達し、報酬への意識の高さが改めて確認された。
中途採用だと「入社祝い金」制度を設けている会社もあると思いますが、新卒採用では見たことがありません。こんなにも親族へのプレゼントに初任給を使う層が多いのであれば、「入社祝い金」や「ありがとう手当」のような制度を設ければ差別化になるし、親族からの信頼も得られそうです。もちろん前提として、入社する魅力のある会社であることは必須です。

28卒就活、インターン参加意向と企業選びの軸が判明
28卒学生のインターン参加予定社数は「2〜5社」と「10社以上」が上位に。企業選びの基準として志望業界・職種、入社したい企業名、早期選考の有無を重視する傾向が明らかになった。
早期化の激化。すでに取り組んでいる企業もありますが、数年後には1・2年生向けのインターンシップ動向が出ていそう。インターンは「就業体験」ではなく「早期選考の入口」として設計している企業が多く、参加ハードルの低さと選考への自然な移行設計が母集団形成のカギになっています。「2~5社」に入るには、独自の企画、そして前倒しのアピールがポイントになってきます。

努力は報われる!日本の将来に不安も前向きな27卒の実像
27卒の大学3年生の多数が「努力は報われる」と回答。日本の将来には不安を感じながらも、自分自身の行動や成長に対しては前向きな姿勢を持つ傾向が浮き彫りに。
「会社のために働いていた」昔とは異なり、現代は「自分」が軸。「会社が守ってくれる」より「ここで頑張れば成長できる」という訴求軸の方が響きやすいでしょう。努力が評価に連動する仕組みや、入社後の成長事例を具体的に見せることが、この世代の応募意向を高め、離職を防ぐことになります。

2.中途採用関連のTOPICS
正社員の4割超が「静かな退職」中。企業側も4割が容認
正社員の4割以上が「静かな退職」状態にあり、前年比2.2ポイント増。今後も継続したいと答えた割合は7割超に。企業側も約4割が静かな退職に賛成しており、「そういう社員も必要」とする声が理由として挙がった。
4割以上も静かな退職中なのは一見深刻な問題に見えるかもしれませんが、働きアリの法則で考えると、実は均衡がとれている状態なのかもしれません。率先して稼ぐアクティブ層と、事務的に決められた業務をそつなくこなす停滞層。これで会社がうまく回っていれば問題はなさそうです。しかし新しく採用する人材をアクティブ層にするためには、不満の抽出や改善を行う必要があります。

転職者の平均年齢が3年連続上昇。40代以上の割合も増加
dodaの調査で、2025年の転職者平均年齢は32.9歳で3年連続の上昇。24歳以下と40歳以上の割合がともに増加しており、転職市場の二極化が進んでいる実態が浮き彫りに。
若手の流動性上昇と、ミドル・シニア層の転職活性化が同時進行している構図。若手には成長機会とキャリアパスの明示、40代以上には即戦力として活躍できる環境と明確な役割定義という、年代別の訴求設計が欠かせません。ターゲットを絞らないままでは、どちらにも刺さらない求人になりがちです。

社内コミュニケーションに認識ギャップ。情報発信で満足度が3.5倍
6カ国調査で、社内コミュニケーションの認識充足度がデスクワーカーと現場社員で大きく異なることが判明。情報が「明確に伝わっている」と感じる割合はデスク47%・現場29%と18ポイントの開き。明確な発信が行われている職場では、仕事満足度が約3.5倍高いという結果も。
飲食、ホテル、アパレル、医療・介護、建築など、企業が規模が大きくなるほど本社と現場の認識違いは多く生まれる印象です。社内広報に取り組む企業も多いですが、自発的な情報収集を促す仕組みでは改善されません。双方向的なやり取りを意識した意見・情報交換の場を定期的に設けるなどの取り組みが効果的でしょう。

転職者の3人に1人が入社後悔。採用コンプライアンスが急務
転職経験者の約3割が入社を後悔していることが判明。求人票と実態の乖離が主な要因で、採用プロセスにおける情報の誠実な開示を求める声が高まっており、「採用コンプライアンス」の概念が注目されている。
入社後にギャップを感じた人材は早期離職し、口コミにも悪影響が出るため、「良い姿だけ」や「事実と異なる情報」の発信は絶対NG。事実や課題をありのままに伝えることが、長期的には採用コストの削減にもつながります。

中途求職者の9割、企業からの情報提供で志望度が向上
中途採用における求職者の情報収集行動を分析。企業から採用広報として情報提供を受けた求職者の約9割が志望度の向上を実感しており、採用広報の質が応募率と選考結果を左右することが示された。
情報が蔓延するこの時代、情報を出している企業と出していない企業の間に、目に見えない格差が生まれているのは歴然です。何を発信すべきか迷っているなら、まず「仕事内容のリアル(一日の流れ)」「社員の声」「入社後のキャリア事例」の三点から始めるのがおすすめです。

出社頻度が増加中。会社方針の変更が主因、個人も必要性を実感
Job総研の調査で、出社頻度が増えたと回答した社員が7割に達し、背景には会社の方針変更が最多。一方、通勤時間にストレスを感じる割合も7割おり、満員電車による疲弊が顕在化している。
出社回帰の流れは続いていますが、「通勤がつらい」という本音も無視できません。柔軟な働き方を選べるのが一番の理想ですが、なぜその働き方を採用しているかの理由まで伝えることが、求職者の納得感と入社後の満足度につながります。

Z世代の6割超が施工管理職を「まったく考えられない」
Z世代の6割以上が施工管理職を就職先として「まったく考えられない」と回答。年収500万円という条件でも希望者はほぼゼロという結果で、建設業界の課題が浮き彫りに。
給与を上げても志望者が増えない——これは建設業界に限らず、一部の職種に共通する課題になりつつあります。待遇改善は必要条件ですが、それだけでは不十分。イメージを払しょくするレベルの、候補者の人生観を変えるような他の職種では得られない価値を言語化し、伝える必要があります。

3.WEBマーケティングに関連するTOPICS
職場のAI活用に二極化。「使う・使わない」を分ける要因
職場でAIを積極的に活用する層とそうでない層が二極化する要因を研究が解明。個人の性格特性や組織文化が活用度を左右しており、ツールを導入するだけでは活用は広がらないことが示唆された。
「AIを導入した=活用している」と思い込んでいる経営層は多そうです。実際に使いこなせている社員はほんの一部で、組織全体の生産性向上には至っていないケースが多いはず。活用事例の共有や社内研修など、“人が動く仕組み”を整えることが、AI導入の効果を最大化する条件になります。

OpenAI Codexが大幅進化!PC操作・画像生成・記憶機能を追加
OpenAIがCodexをアップデートし、MacのアプリをAIが自律的に操作する「バックグラウンドPC操作」、ブラウザ内での直接指示、画像生成(GPT Image 1.5)、メモリ機能、100以上のプラグイン統合が新たに追加された。
Claude codeやGoogle Antigravity、Cursorなど、主要なAIエージェントツールの躍進に遅れてリリースされた印象。現時点では、どのツールを選ぶかはさほど重要ではありませんが、社外秘や顧客の情報を使用しないようルール整備を徹底してリスクヘッジしておくことをオススメします。

Googleマップが悪質クチコミを自動検知。スパム対策機能を強化
Googleが、虚偽の星1クチコミを投稿して削除料を要求する悪質な手口に対応する新機能を発表。クチコミが急増した場合の自動一時停止、施設管理者への通知、バナー表示の3機能が数週間内に全世界で展開予定。
Googleマップの口コミはノータッチという企業も未だに多いのではないでしょうか。求職者は応募前に必ず社名検索をし、Googleマップや口コミサイトの評価を確認します。自社のGoogleビジネスプロフィールを整備し、正確な情報を発信しておくことが、企業の第一印象を守る最低限の対策です。

Claude Opus 4.7が登場。コーディング性能と高解像度ビジョンが向上
AnthropicがClaude Opus 4.7をリリース。前バージョンと比べてコーディング性能が向上し、長時間・複雑なタスクの堅牢性と指示追従性が強化。高解像度画像(最大375万画素)への対応も追加され、価格はOpus 4.6から据え置き。
個人的な感想としては、トークン消費が激しいので非エンジニアはOpus 4.6やSonnet4.6で十分。トークンに余裕があるのであれば、生産性がぐんと上がりそうです。

GoogleがDSAをAI Maxに統合。9月から自動移行が始まる
Googleが「ダイナミック検索広告(DSA)」のベータを終了し、9月よりAI Maxへの自動移行を開始すると発表。幅広いマッチキーワードキャンペーン設定や自動アセット生成(ACA)も対象で、今すぐ手動移行することも可能。
Google広告を活用している企業は、9月の自動移行前にキャンペーン設計の見直しと移行テストを早めに行っておくことをオススメします。AI Maxでは自動的に最適化が進む一方で、意図しないターゲティング拡張が起きる可能性もあります。求人広告は母集団の質が命なので、設定の精査を怠らないようにしましょう。

Claude Codeにルーティン機能が追加。PCオフでも自動実行が可能に
Claude Codeにスケジュール・API・GitHubイベントに応じてタスクを自動実行する「ルーティン機能」が実装。Anthropicのサーバー上で稼働するため、PCの電源をオフにしていても処理が継続される。Pro・Max・Team・Enterpriseプランが対象。
コーディング業務の自動化が、ついに「自分が寝ていても動き続ける」レベルに。導入して「AIと協働できる開発環境が整っている」ことを訴求すれば、エンジニア職種の募集で差別化になり得ます。

TikTokとCanvaが連携強化。デザインから広告配信が一気通貫に
TikTokとCanvaがパートナーシップを拡大し、Canva上で制作したデザインをそのままTikTok広告として配信できる新機能を発表。CanvaのAIキャンペーンビルダー「Canva Grow」にもTikTokが統合され、広告キャンペーンの立ち上げが大幅に効率化。
Canva使いには嬉しいアップデート。デザイン→ダウンロード→アップロードという複数工程を省略し、Canvaから直接広告配信まで完結できるようになります。

まとめ
今週は、採用の「入口」から「定着」までを揺さぶるデータが多く揃いました。
新卒採用では、27卒の意識調査から「仕事には前向きだが、疲弊はしたくない」という世代像が浮き彫りに。この矛盾を解消できる職場環境と採用広報が求められています。28卒の動向も早くも可視化されており、早期化対応の遅れが母集団の差に直結する時代が続いています。
中途採用では、静かな退職・入社後悔・情報格差・評価への不信と、「採用して終わり」では絶対に立ち行かない現実を突きつけるデータが相次ぎました。どのテーマにも共通するのは、「実態と発信の一致」。口コミ時代においては、良く見せようとすること自体がリスクになりつつあります。
WEBマーケティングでは、AIツールの進化が一段と加速しています。Claude・OpenAI・Googleのいずれも、採用実務に直接影響するアップデートを連続して出しており、キャッチアップを怠るほど競合との差は広がっていきます。
採用成功に特効薬はありません。実態を磨き、それをどう伝えるかを考え続けること——その地道な積み重ねが、最終的に強い採用ブランドを育てていきます。
いぬのて田村
採用課題をWEBマーケティングで解決するいぬのて代表。
動物全般が好き。
常に挑戦することを楽しんでいます🐶