【2026年2月第3週】採用マーケティング関連 最新情報まとめ
2026年2月第3週(2月14日〜20日)の採用マーケティング関連ニュースをまとめました。
新卒採用では、26卒の採用目標未達が6割超に上る実態や、学生と企業の間に残る給与認識のギャップ、インターン後の初動対応が志望度を左右するという調査結果が注目を集めています。早期化が進む採用市場において、対応スピードと情報の質が問われる局面が続いています。
中途採用では、転職理由の1位が5年連続で給与への不満という根深い課題が浮き彫りに。加えて、勤務時間外連絡への不満や「つながらない権利」への意識の高まりなど、職場環境の整備が人材定着に直結するトピックが相次ぎました。
WEBマーケティング領域では、GoogleのAI検索におけるリンク表示の強化と、Search ConsoleへのAI機能の全ユーザー開放が採用広報に影響しそうです。
全体を通じて、候補者・社員それぞれの「本音」に寄り添う設計が、採用と定着の両面で欠かせないテーマとして浮かび上がっています。各トピックを参考に、自社の戦略をアップデートしてみてください。
1.新卒採用関連のTOPICS
インターン後の連絡スピードが志望度を左右する。初動対応が採用成否の鍵
27卒学生に「志望度が高まるインターンシップの特徴」を調査したところ、約7割がインターン後の連絡を当日・翌日中に希望していることが判明。初動対応の質が選考の明暗を分ける時代に。
これはインターンだけではなくすべての選考フローで言えることですね。学生は引く手あまたなので、手厚い対応で他社より優位な関係性を築くことが重要。選考対応の自動化ツールや連絡フローの整備で、まずレスポンスを早める仕組みを作ることも有効です。

学生と企業、「社内の雰囲気」重視は一致も給与認識にはギャップあり
27卒学生が魅力に感じる点と企業のPRポイントを比較した調査で、「社内の雰囲気」は共通の重視項目に。一方で、給与・待遇については双方の認識にギャップがあることが浮き彫りになった。
結局、社内の雰囲気が良く、給与・待遇も良いところが選ばれる。この当たり前のように感じることを実現している企業は多くありません。給与水準の引き上げが難しい場合でも、昇給の仕組みや評価制度をできるだけ具体的に開示することで、学生の不安を和らげる余地はあります。

26卒採用、6割超の企業が目標未達のまま終了・継続中
新卒採用に取り組む企業の6割超が、26卒の採用目標を達成できないまま採用活動を終えるか継続中であることが明らかに。採用難が常態化する中、戦略の見直しを迫られる企業が増えている。
「採れなかった」という結果だけ見て終わると、同じ轍を踏みます。どのフェーズで離脱が起きたのかを丁寧に分析することが、27卒への最大の投資です。母集団形成なのか、歩留まりなのか、内定辞退なのか。課題の所在によって打ち手はまったく異なります。競合が緻密な戦略を立てたり積極的な広報活動を行うなか、それ以上の取り組みを行わない会社が選ばれるわけがありません。

高校生就活、求人票は増えても6割が「ミスマッチに苦慮」
高校の進路指導担当者への調査で、企業からの求人票増加とともに待遇改善が進んでいる一方、教員の6割強がミスマッチに悩んでいることが明らかに。量より質の情報発信が高卒採用の課題として浮かび上がる。
高卒採用は大卒採用以上に「入社後のギャップ」が離職に直結しやすい領域です。求人票の枚数を増やすより、現場のリアルな仕事内容や職場の雰囲気を伝えることの方が、長期的には定着率向上に効きます。 高校の先生との関係構築も、採用広報の一環として捉え直す価値があります。

面接の負担感が85%超!評価の公平さへの不満も根深い
就職・転職活動経験者の85%以上が面接に負担を感じており、約7割が評価の公平性に疑問を持っていることが判明。AI面接の経験者も約5人に1人おり、採用プロセスの設計見直しが問われている。
これだけ多くの人が面接に負担を感じているとなると、選考体験(候補者体験)の設計は採用広報と同等以上に重要な課題といえます。評価基準の明示や、フィードバックの提供など、「公平に見てもらえる」という安心感を候補者に与える工夫が差別化につながります。AI面接の普及は今後も続くでしょうが、現在市場に出ているAI面接の多くは人に比べて信頼性が欠けるため、フォローアップが必要です。

2.中途採用関連のTOPICS
転職理由の1位は5年連続「給与・昇給への不満」。評価への不満も急浮上
2025年版転職理由ランキングで、給与水準への不満が5年連続で首位に。一方、「個人の成果で評価されない」が前回18位から3位へ大幅上昇し、公平な評価制度への需要が高まっていることが明らかになった。
給与が1位なのは毎年のことですが、注目すべきは「評価への不満」の急上昇です。つまり、給与額だけでなく「なぜこの給与なのか」が問われているということ。離職防止には評価の透明性向上とそれに伴う昇給、求人では根拠のある給与と評価制度の提示が求められます。

「つながらない権利」、個人の本音と企業の実態に温度差あり
業務時間外の連絡をめぐる意識調査で、プライベートを守りたい個人側の意識と、慣習が残る企業側との間に大きな認識ギャップが存在することが判明。
「返信しなくていい」と言いながら連絡してくる人は、そもそも連絡してくるなということが分からないようで。「つながらない権利の保障」を打ち出す企業も増えていますが、候補者はその実態を口コミサイトなどで調べます。発信する前に、まず内側を整えることが先決です。

勤務時間外の連絡、6割が受信経験。「退勤後も休めない」が実態
勤務時間外に業務連絡を受けた経験のある社員が6割に上ることが判明。義務感から対応している実態もあり、プライベートとの境界線が曖昧なまま働き続けることへの不満が蓄積していることが明らかに。
1つ前の「つながらない権利」の調査と合わせて読むと、問題の根深さが分かります。特に採用広報でワークライフバランスを前面に出している企業ほど、実態との乖離がバレたときのダメージが大きい。早急な改善が必要です。

9割が転職活動の不安を抱える。年代によって悩みの性質が違う
転職活動に不安を感じている求職者は9割に上ることが明らかに。20代は面接でのアピール方法を、30代以上は年齢が選考に不利に働くことを最大の不安として挙げており、年代ごとに課題の性質が異なる。
転職希望者の大多数が不安を抱えているという事実は、採用側にとって重要なヒント。その不安を先回りして解消してあげる情報設計が、応募意向の向上に直結します。 20代向けには選考プロセスの透明化を、30代以上には年齢に関わらず活躍できる事例や環境の可視化を。ターゲット別の訴求設計を見直す機会にしてみましょう。

ミドル世代の転職軸は「仕事内容」が断トツ。動機と軸のズレに注目
30代〜50代のミドル世代が転職で重視する条件の1位は「仕事内容」で、2位の年収アップとは大きな開き。一方、転職のきっかけの約3割は人間関係であり、動機と転職の軸にズレが生じている。
「人間関係がきっかけで動き出し、仕事内容で応募先を選ぶ」という行動パターンが見えてきます。つまり、求人票で最初に響くのは仕事内容であり、給与より上位に来るということ。人間関係を転職のきっかけとしている層向けに、社風の改善・情報発信も注力したいポイントです。

20代後半〜30代の転職不満、給与が過半数。転職時期の感覚は三者三様
20代後半から30代の転職希望者が現職に抱く不満の最多は給与・年収。転職したい時期については「すぐに」「半年以内」「条件次第」の三者が拮抗しており、温度感に個人差があることも明らかになった。
すでに触れた全年齢層の転職のきっかけと同じです。「条件次第で動く」層が一定数いることは、スカウトやダイレクトリクルーティングの打ちどころがあることを意味します。この潜在層へのアプローチを、採用チャネルの設計に組み込んでいるかで採用の成否が決まりそうです。

管理職志向、転職希望の20〜30代では「したい・したくない」が真っ二つ
20代後半〜30代の転職希望者に管理職への昇進意向を聞いたところ、「したい」「したくない」がほぼ半々であることが判明。したい理由は年収最大化、したくない理由はストレス・責任増加への懸念が最多だった。
管理職=キャリアのゴールという時代は終わりつつあります。管理職ではないスペシャリスト・プレイヤーとして評価される道筋を設計できているか、また採用ページで明示できているかどうかが、一定層の応募意欲を左右します。「管理職以外の道でも年収を上げられる」という訴求は、特に転職市場の30代前後に刺さる可能性があることを示唆しています。

正社員不足が4年連続で半数超え!建設業は7割に達する深刻さ
企業の正社員不足が4年連続で半数を超える高水準を記録。建設業では7割が不足を訴える一方、飲食店などでは非正社員の不足が3年連続で改善傾向にあり、業種によって状況の二極化が進んでいる。
「人手不足」という言葉が一般化しすぎて、もはや危機感が薄れている感すらあります。ただ、業種別に見ると状況はまったく異なる模様。 苦しい業界ほど母集団が少ないということなので、競合優位に立てる差別化を図る必要があります。

「Indeed PLUS」が最大15サイトに拡大。求人配信のリーチが一段と強化
求人配信プラットフォーム「Indeed PLUS」がネットワークを拡充し、最大15の求人サイトを通じた情報配信が可能に。
Indeed PLUSの拡張は、一度の出稿で複数チャネルにリーチできるという効率性が魅力です。ただし、配信先が増えることでターゲット外への露出も増えます。求人票の内容が曖昧なままでは、応募数は増えてもミスマッチが増えるだけ。配信の前に、誰に来てほしいかを徹底的に絞り込んだ求人文言を整えることが先決です。

3.WEBマーケティングに関連するTOPICS
消費財メーカーのSNS運用、3社に1社が「期待以下」と回答
消費財メーカーのSNS担当者を対象にした調査で、3社に1社以上が自社の運用で期待通りの成果を得られていないと明かした。
採用広報など、すべての施策に言えることですが、何を指標に置くかは重要です。SNS運用であれば、応募数を目標に置いているのにフォロワー数を中間指標に置いていては、ターゲット以外のフォロワーも含まれるので適切ではありません。今回の調査で回答した方のなかにも、適切な指標を設定できておらず、実際には成果が得られているのに期待通りではなかったと応えている方もいるかもしれません。

AI検索でリンクがポップアップ表示に!クリック率改善への期待が高まる
GoogleのAI検索機能で、ソースにマウスオーバーするとリンクと記事説明がポップアップ表示される新UIを導入予定。AI概要によるトラフィック減少への対策として、ウェブサイトへの直接アクセスを促す狙いがある。
AI検索の普及でウェブサイトへの流入が減るという問題に、Googleが一定の配慮を見せた形です。ただ、クリックしてもらうためにはそもそもAI検索に情報ソースとして認識・引用される必要があります。 採用サイトや企業サイトを、AI検索に拾われやすい構造にしていくLLMO(大規模言語モデル最適化)の視点は、今後ますます重要になるでしょう。

Search ConsoleのAI機能が全ユーザーに開放!SEO分析が一段と効率化
Search Consoleに搭載された「AIを活用した構成」機能が全ユーザーに解放された。自然言語で指示するだけで検索パフォーマンスレポートのフィルタを自動設定してくれる機能で、SEO分析の効率化が期待される。
Search Consoleの操作に慣れていない担当者にとっては、かなり使いやすくなる機能です。「先月と今月の比較を見たい」「特定のページのクリック率を確認したい」といった操作が自然言語で完結するのは実用的。採用サイトのSEO状況を定期チェックする習慣を持つきっかけとして、活用してみる価値があります。

まとめ
今週は、採用の「入口」と「出口」の両方を揺さぶるトピックが多く揃いました。
新卒採用では、26卒の採用目標未達が6割超という厳しい現実が明らかになった一方、インターン後の連絡スピードや給与情報の開示精度など、すぐに改善できる打ち手も見えてきました。 「なぜ採れなかったのか」を分析し、次の一手を早めに仕込むことが27卒対策の肝になります。
中途採用では、給与・評価への不満が依然として転職の主因となっており、評価の透明性が人材定着のキーワードとして繰り返し浮かび上がっています。また、時間外連絡や「つながらない権利」をめぐる意識の高まりは、働き方の設計そのものを見直す機会として受け止めるべきでしょう。
WEBマーケティング領域では、AI検索の進化が採用情報発信にも直接影響し始めています。SEOだけでなく、AI検索に認識・引用される情報設計を意識することが、これからの採用広報に求められるスキルセットになりつつあります。
共通して言えるのは、「発信する内容」と「実態」を一致させることの重要性です。候補者も社員も、情報を多角的に調べる時代。表面的なアピールより、ありのままの姿を丁寧に伝える企業が、最終的に選ばれ続けます。今回のトピックを参考に、ぜひ自社の採用戦略を点検してみてください。
いぬのて田村
採用課題をWEBマーケティングで解決するいぬのて代表。
動物全般が好き。
常に挑戦することを楽しんでいます🐶